「背中に手を回すと肩が痛い」
「上着を着る時に腕を後ろへ回しにくい」
「エプロンのひもを結ぶ動作がつらくなってきた」
普段はそれほど気にならなくても、腕を後ろへ回した時に肩の痛みや動かしにくさを感じることがあります。
肩の症状というと「腕が上がるかどうか」に注目しやすいのですが、日常生活では背中へ手を回す動きもよく使っています。
以前は普通にできていた着替えなどがしにくくなっている場合には、「肩が痛い」というだけではなく、どの方向への動きが難しくなっているのかを確認することが大切です。
今回は、背中に手を回した時に肩が痛む場合に確認したいポイントについて解説します。
背中に手を回す時、肩はどのように動いている?
腰の後ろや背中へ手を回す動作では、腕を単純に後ろへ動かしているだけではありません。
肩関節では複数の方向への動きが組み合わされ、肩甲骨なども一緒に動いています。
そのため、
「前から腕を上げることはできるのに、背中へは回しにくい」
「反対側と比べて手が上まで届かない」
ということもあります。
肩の状態を確認する時には、腕が上まで上がるかだけではなく、どの方向への動きが難しくなっているのかを見ることも大切です。
服を着る時に肩が痛むこともあります
背中へ手を回す動きは、日常生活のさまざまな場面で使われています。
例えば、
・上着の袖に腕を通す
・シャツを脱ぐ
・エプロンのひもを後ろで結ぶ
・背中を洗う
・ズボンの後ろポケットへ手を伸ばす
などです。
こうした動作が少しずつ難しくなっていても、「年齢のせいかな」とそのままにしている方もいます。
しかし、日常生活でできる動作が以前と変わっていることは、現在の肩の状態を考えるための大切な情報になります。
「五十肩だから」と決めつけないことも大切です
40代や50代で肩が痛くなったり動かしにくくなったりすると、「五十肩だろう」と考える方は少なくありません。
一般的に五十肩と呼ばれる状態では、腕を上げるだけでなく、背中へ手を回すような動作が難しくなることがあります。
ただし、背中へ手を回すと痛いという症状だけで、五十肩と判断することはできません。
肩の痛みにはさまざまな原因があるため、症状の経過や痛む場所、動かせる範囲などを確認することが必要です。
左右でどのくらい違うか確認してみましょう
肩の動かしにくさは、毎日少しずつ変化していると自分では気づきにくいことがあります。
そこで一つの手掛かりになるのが左右差です。
無理のない範囲で左右それぞれの手を背中へ回してみると、
「右は腰より上まで届くけれど、左は腰までしか届かない」
「動く範囲は同じくらいだけれど、片方だけ痛い」
などの違いに気づくことがあります。
ただし、痛みを我慢して無理に手を上へ伸ばす必要はありません。
痛みの強さだけではなく、以前より動かしにくくなっていないかも確認してみてください。
痛みを避けるために動き方が変わることもあります
肩が痛い状態が続くと、無意識に痛みを避ける動きになることがあります。
例えば、着替える時に痛い側の腕を動かさないようにしたり、反対側の手を多く使ったりすることがあります。
こうした工夫自体が悪いわけではありません。
しかし、「以前は普通にできていた動作を避けるようになった」という変化は、身体の状態を考えるうえで重要です。
どの動作で困っているのか、いつ頃から動かし方が変わったのかも確認しておきましょう。
肩が痛い時はストレッチした方がいい?
背中へ手を回しにくくなると、「肩が硬いからストレッチしなければ」と考える方もいると思います。
しかし、痛みを我慢しながら強く腕を引っ張ったり、無理に背中の高い位置まで手を上げたりすることが適しているとは限りません。
肩の状態によって、動かせる範囲や適した運動は異なります。
特に痛みが強い場合や、以前より動かせる範囲が狭くなっている場合には、自己判断で強く動かし続けるのではなく、現在の状態を確認することが大切です。
腕を上げる動作にも症状はありませんか?
背中へ手を回しにくい場合には、ほかの方向へ肩を動かした時の状態も確認してみましょう。
例えば、
・腕を前から上げる
・腕を横から上げる
・頭の後ろへ手を回す
・反対側の肩へ手を伸ばす
などです。
「背中へ回す時だけ痛い」のか、「腕を上げる動作も難しくなっている」のかによっても症状の現れ方は違います。
腕を上げる時にも肩が痛む方は、関連記事の「腕を上げると肩が痛いのはなぜ?」も参考にしてください。
医療機関への受診を考えたい肩の症状
肩の症状の中には、整骨院・鍼灸院で様子を見るのではなく、医療機関での確認を優先した方がよい場合があります。
例えば、転倒やスポーツなどをきっかけに急に強く痛くなった場合、腕に明らかに力が入りにくい場合、肩の腫れ・赤み・熱感が強い場合、安静にしていても強く痛む場合、しびれや感覚の変化を伴う場合などです。
また、肩の動かせる範囲が徐々に狭くなっている場合や、夜間の強い痛みが続いている場合にも、医療機関で原因を確認することを検討してください。
当院では実際の肩の動きを確認します
大地鍼灸整骨院では、「五十肩だからこの施術」と症状名だけで施術方法を決めることはありません。
まず、どこが痛むのか、いつ頃から症状があるのか、どのような日常動作で困っているのかなどをお聞きします。
そのうえで、院内で実際に腕を上げたり、無理のない範囲で背中へ手を回したりしていただき、左右の動く範囲や痛みが現れる動作などを確認します。
必要に応じて肩関節だけではなく、肩甲骨周囲の動きなども確認します。
「肩が痛い」という症状だけを見るのではなく、以前できていたどの動作が難しくなっているのかを確認したうえで、その方に合わせて施術方法を考えることを大切にしています。
まとめ
背中へ手を回した時の肩の痛みや動かしにくさは、着替えや背中を洗うなど、日常生活のさまざまな場面に影響します。
大切なのは、「五十肩だろう」と症状名だけで判断するのではなく、どの方向へ動かすと痛むのか、左右で動く範囲に違いがあるのか、以前できていた動作が難しくなっていないかを確認することです。
大地鍼灸整骨院では、肩の痛む場所だけではなく、実際の腕の動きや左右差などを確認し、その方の状態に合わせて対応を考えています。
「背中に手を回すと肩が痛い」「着替えが以前よりしにくくなった」という場合には、お身体の状態についてご相談ください。