「腰が痛いのに、頭に鍼をするんですか?」
YNSAを初めて受ける患者様から、よく聞かれる質問です。肩こりなら肩、腰痛なら腰に鍼をするイメージを持っている方にとって、症状とは離れた頭に鍼をするYNSAは少し不思議に感じるかもしれません。
では、なぜYNSAでは頭に鍼をするのでしょうか。その理由を知るうえで大切なのが、YNSA独自の「反射区」という考え方です。
YNSAには頭に「反射区」があります
YNSA(山元式新頭鍼療法)は、頭部にある反射区を利用して施術を行う頭皮鍼療法です。
YNSAでは頭部に、首や肩、腰、上肢、下肢など、身体の各部位に対応するとされる反射区があると考えられています。そのため、腰が痛いからといって必ず腰に鍼をするわけではありません。肩がつらい方でも、肩そのものではなく頭部に鍼をすることがあります。ここが一般的な鍼施術とYNSAの大きな違いの一つです。
「頭のどこでもいい」わけではありません
「頭に反射区があるなら、決められた場所に鍼をすればいいのですか?」と、思われるかもしれませんが、実際はそれほど単純ではありません。
同じ肩こりでも、患者様によって身体の状態は違います。同じ患者様でも、その日の状態によって身体の反応が変わることがあります。そのため当院では、症状だけを聞いて「今日はここに鍼をしましょう」と決めるのではなく、施術前にお身体の状態を確認することを大切にしています。
首を動かした時の左右差、肩や腰の動き、痛みの出方などを確認するのに加えて、腕や首には身体の状態を確認するためのツボ(反応点)があり、そこを触れて反応をみることで、より細かく身体の状態を把握していきます。そのうえで、その日の身体の反応をみながら頭部のどこに鍼をするかを選んでいきます。
YNSAでは「どこに鍼をするか」と同じくらい、施術前に身体をどう評価するかが大切だと私は考えています。
鍼をした後も身体を確認します
YNSAでは、鍼をして終わりではありません。例えば、施術前に首を右へ向くと動かしにくかった場合、鍼をした後でもう一度同じように動かしていただくことがあります。腰痛で前屈がつらかった方なら、もう一度前に身体を倒してもらいます。
そこで、「さっきより動かしやすい」「痛みの出る場所が変わった」「まだあまり変わらない」といった身体の反応を確認します。
変化があれば、それも次の施術を考えるための情報になります。反対に変化が少なければ、別の反射区を確認することもあります。このように、鍼をする→身体の反応を確認する→必要に応じて施術を調整するという流れで進めていくこともYNSAの特徴です。
頭に鍼をする=頭の症状だけではありません
「頭に鍼をするなら、頭痛のための施術ですか?」と思われる方もいらっしゃいます。しかし、YNSAは頭痛だけを対象にした施術ではありません。
当院でも、頭痛のほか、首や肩の症状、腰痛、身体の動かしにくさ、自律神経に関係するさまざまな不調などについてご相談いただくことがあります。大切なのは、「頭に症状があるから頭に鍼をする」という考え方ではないということです。
身体の状態を確認し、それに対応すると考えられている頭部の反射区を利用する。これがYNSAで頭に鍼をする理由です。
「頭に鍼」と聞くと怖く感じる方へ
頭に鍼をすると聞いて、最初は少し怖いと感じる方もいらっしゃいます。特に鍼施術そのものが初めてであれば、なおさらだと思います。
実際には、YNSAでは細い鍼を使用し、必要な場所を確認しながら施術を行います。感じ方には個人差がありますので、初めての方や鍼に不安がある方には、施術前にどのような方法で行うのかをご説明しています。分からないことや不安なことがあれば、遠慮なくお聞きください。
頭に鍼をすることよりも大切なこと
YNSAというと、どうしても「頭に鍼をする」という部分に目が向きます。もちろん、それはYNSAの大きな特徴です。ただ、実際に施術をしている私が大切だと感じているのは、単に頭に鍼をすることではありません。
・施術前に身体を確認する。
・反応をみて施術する場所を考える。
・そして施術後にもう一度身体を確認する。
この繰り返しが大切です。
「頭に鍼をすればYNSA」ということではなく、身体の反応を確認しながら施術を組み立てていくことも、YNSAの大切な部分だと考えています。
「腰が痛いのに、なぜ頭に鍼をするんだろう?」そんな疑問を持っていた方に、YNSAの考え方を少しでも知っていただくきっかけになればと思います。
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